藤川みなはさん

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藤川さんが、書籍化される為のアドバイスを、ということなので、少し厳しめに言わせて頂くのですが、P3の書き出しは、梨花の人格で進めています。 ただ、少しリアリティがなく、文章もラノベ調というよりも、ラブコメ調ですけど、まぁ、このページはこれでも良いでしょう。 ただ、全体を通して景色が視えません。ファンタジー小説は、現代日本の話ではないので、世界観を読者が想像できるように、風景の描写を入れてあげてください。 逆に、台詞の後の地の文が、多すぎるように感じます。 台詞を言っているキャラクターの状況や表情を入れるのは、すごく大事なことではあるのですが、多すぎるとそのシーン全体の流れが悪く感じてしまいます。 程よく文章が流れるように、何度も読み返してください。 そして次のページで七歳まで飛びます。 この段階まで、梨花の人格で生きていたはずなので、父が侯爵で母が侯爵夫人であることは、七歳になるより前に、おそらく生後一週間以内には分かっていたはずです。 藤川さんが今の知識のままで、赤ちゃんに生まれ変わったとしたら、七歳どころか一歳の誕生日には、その世界の大抵のことは理解してませんか? 些細なことですけど、こういうところで、読者が感情移入出来るかとか、リアリティを感じてくれるかに、差が出て来るのです。 で、この辺りから、この先に出て来る主要人物に出会わせる為の、シーン描写が始まっていくんですけど、この作品で書籍化を狙っているのでしたら、この辺りは全て要りません。バッサリ切ってください。 この作品を、この先どう展開させていくのか分かりませんが、転生ものの面白さって、転生前の主人公が現代日本の知識で、転生後の世界を変えたり、難題を切り開いていくことだと思うんですよ。 エブリスタから書籍化された「悪役令嬢は旦那様と離縁がしたい!」という作品だったら、転生したのが、主人公の妹が嵌っていた乙女ゲームの、ヒロインの前に立ち塞がる悪役令嬢という死亡フラグの立っているキャラだった。とか、設定だけで面白そうでしょ? なので、すでに転生ものの書籍作品は、大量に出回っていますから、そういう作品を読んで、どういった内容の作品が書籍化されているのか参考にすると良いでしょう。 ただ、そう言った作品の中で、本作のように、侯爵家の娘に生まれ育って、町娘の子と友達になって、魔法の勉強をして、王子と出会って、魔獣を仲間にして……。って、特に大きなイベントもなく、ただだらだらと時間軸を進めながら仲間を増やして行くみたいな物語はないと思います。 今のままだと、前世の火事のことも、あんまり関係なくなってしまってますし、例えばフロルちゃんか、アリスちゃんが、妹の翠に瓜二つとかにすれば、前世のシーンが、もう少し意味を持つと思いますけど。 いずれにせよ、書籍化を目指すのでしたら、設定もそうですけど、生い立ちから成人していくまでの人生を、だらだら続けてはダメだと思いますよ。 このエッセイのスター特典に書いてある通り、最初に現在進行形のイベントを進めながら、過去のシーンは小出しにしていく方が良いでしょう。 頑張ってください(;^ω^)
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