Three

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「入院、嫌か?」  手を握って聞く。  …コクン…ゆっくり顔を上げて目があった十和の茶色い瞳は潤んでいた。  くそっ、俺の我慢の限界は大丈夫か…  一旦、目を逸らすと、タケに強い視線を送る。タケは一瞬ぎょっとしたが 諦めたように頷いた。タケとはチームにいる頃から、こういうところはよく通じて楽だ。医者の了解を得たんだ。好きにさせてもらうぞ。 「十和、俺の家に来るか?」  訳がわからないといった感じで俺を見ている。 「俺、十和のこと前に見かけた事があるんだ。 ‘Green Leaves’で働いてるのか?」  十和の瞳が大きく揺れている。 「あーストーカーじゃないんだぞ。あの店の裏から出てきたところを見かけた。 穣さんの店だろ?穣さんはよく知っているんだ、店には最近行けてないけどな。 良く知った店から出てきたから覚えている」  穣さんの名前に目を見開いた十和。潤んだ瞳が強調される。煽るなよ。 「今日たまたま十和が歩いているところに通りかかって こうして初めて話しているが俺は初めての感じはしない。 名前も知らなかったけどな」  十和が首を横に傾げた。 「ふっ、で、なんで家?ってか」 「おいおい、暁仁。お前マジすげー。とわちゃんの顔見て何でもわかるのか?すげぇ…なぁ、とわちゃんも思うよなぁ」  コクンコクン。  
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