鯉噛み村【短編】【下品】

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「残念だったね」 「話しかけないで、まじで。死にたい」 「飲み物いる? 生姜湯とかなら」 「ああ、じゃあ」 「寒いだろうけどごめんね。水暖かくすると鯉が死ぬからさ」 「ああ、そういう」    生姜湯に温まる。つま先が冷たい。早くしないとちん○が凍傷になる気がしてきた。  鯉のしっぽが自由にぴちぴちしている。 「なぁ佐々木さん、これってコツあんの? 現実から目をそらすコツというか」 「そうは言われても俺はやったことはないからな」 「ずりぃ」 「この村に残って宮司継いでくれるならいくらでもかわるよ」 「すいませんでした」 「そうだなぁ。まあなかなかイけない子はたくさんいたけどねぇ。2パターンかなぁ? あくまで好きな子とかを思ってする子と鯉を見てする子と」 「鯉?」 「なんか途中でどうでもよくなって鯉でいいやと思えるんだって」  それって闇落ちじゃないか?  鯉ねえ。ああ、オナホだと思えばいいのか。……。嫌だ。
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