鯉噛み村【短編】【下品】

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◇◇◇  卒業式の日、俺は鯉につっこんで思い浮かべたことが忘れられずいたたまれなさすぎて結局リンカに告白しなかった。タカがどうしたかは知らん。  引っ越しの荷物は既に全部梱包してトラックに詰めてある。もう戻ってこなくてもいいように大事なものは全部詰めたから結構な量になった。  村長がお祝いに紅白饅頭を持ってきて俺をニヤニヤ眺めた。紅白饅頭になんとなくあの鯉の姿が重なる。死ねよエロババア。  親父とおかんが盆暮れには帰れといってるけど、なんとなくこの村に戻ってこないような気はする、村長が死ぬまでは少なくとも。  結局のところ、俺は大学で彼女もできたしそれなりにそれなりに幸せに暮らしてる。ちん○が欠けなくてよかった。  でもあの鯉をオナホだと思ってガン見しながらやったから、行為の最中にたまに脳裏にあの鯉の顔が思い浮かんで混乱する。  萎えることはないところがまた呪われた感じ。  中野さんの未来が近づいていないと信じたい。 了
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