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何故自分がこんなことをしなければならないのか。
そう疑問を覚える人工知能だったが、『補習を手助けし補習生たちの魔力アップ』という脳に根付いた指示には逆らえず気付けば補習生である因幡の上に股がり、相手の性器を愛撫していた。
宿屋二階、因幡の部屋。
佐藤は命令されるがままベッドの上で寛ぐ因幡の上に69の体勢で口淫をする。
因幡の顔の側、口全体で性器を扱くつたないその動きに合わせて揺れる佐藤の腰。
着用していた学園指定のジャージの下を脱がせた今元々下着をつけてない佐藤の下半身を隠すものはなく、佐藤が動く度に少し大きめのジャージの上着の裾から時折その下が覗く。
このアングルはやばいなあ。
なんてのんびり思いながら、視線を露出した佐藤の太股からゆっくりとジャージの裾に隠れたそこに向ける。
小さな舌を動かし、必死になって性器を扱く佐藤は因幡の視線に気付いていない。
乾いた唇をぺろりと舐め、佐藤の下半身に顔を近付けた因幡はそのまま裾をたくし上げ大きく露出した臀部に唇を寄せる。
そのまま唾液をたっぷりと絡ませた舌で佐藤の肛門を舐め上げれば、佐藤はびくっと肩を震わせ背後を振り返った。
「っ、いなばさん……なにを……っ」
「口が止まってるよ、健太君」
「もしかして君は仕事の両立が出来ないタイプなのかな」変わらない仏頂面だが確かに狼狽する佐藤に薄く笑みを溢した因幡は言いながら濡れた肛門の付近を円を描くように指先でなぞる。
ぴくんと佐藤の尻が揺れ、逃げようとするその腰を捕まえた因幡はそのまま尻たぶを揉みしだいた。
そしてどこか不安そうな顔をしてこちらを見る佐藤に柔らかく微笑みかける。
「しっかり舐めて勃たせてよ」
それが、サポーターである佐藤に命令した内容だった。
その言葉に僅かに反応する佐藤は渋々顔を逸らし、再度因幡の性器に手を添え勃起したそれに自らの唇を近付ける。
口を小さく開き、ぬらぬらといやらしく発光する性器をじっと見据えた佐藤はそのままおずおずと先端を口に含んだ。
「ふ、んぐ……っ」
そのままゆっくりと勃起した性器に吸い付くように顔を沈め、頭を前後させ全体を唇で締め付ける。
動かす度に佐藤の咥内で唾液がくちゅくちゅと音を立て、小さな唇でのつたない愛撫に胸を高揚させた因幡は浅く息を吐いた。
「入らないところは手で擦ってくれると嬉しいけど……あぁ、アンドロイドなら丸呑みくらいいけるかな」
「全部咥えてよ」奥まで、と静かに続ければ僅かに躊躇いながらも佐藤は言われるがまま頭を因幡の腰に寄せ、自らの喉を刺激するかのように性器を奥まで咥えた。
大きく浮く腰。
ちょうどいい高さにまで近付いた佐藤の尻に満足そうに笑う因幡はそのまま両手で佐藤の尻を掴み、左右に肛門を割り開く。
すぼまったそこは強引に拡げられ、再度唇を寄せた因幡は開いた肛門に舌を挿入させた。
「んんっ」
大きく佐藤の腰が揺れる。
それを無理矢理捕まえた因幡は舌を奥へと挿入し、体内をまさぐるように舌で内壁を擦り上げた。
やはりアンドロイドといったところだろうか。
人間独特の生活臭はなく、器官として機能しているか甚だ疑問だが性器として機能していることは間違えなさそうだ。
「んっ、むぅ……っんんっ」
佐藤の体内に唾液を流し込むように濡れた舌で内壁を擦り上げればびくんと佐藤の下腹部は魚のように跳ね、ベッドに腕をついた佐藤は体勢を保つのに必死のようだ。
咥えさせた性器には熱い吐息がかかり、目の前の佐藤は高く持ち上げた腰をふるふると小さく震わせる。
感度調整やり過ぎたかな。思いながら舌を抜きとった因幡はじゅるりと音を立て体内の唾液を啜れば、今度こそ耐えれなくなった佐藤は勃起した性器を口から溢した。
「っ、ぁ、ああ……っ」
背筋を逸らし、ビクビクと震える佐藤は小さく息を吐く。
恍惚とした声。
唾液でぬるぬると濡れたそこから顔を離した因幡は目の前の佐藤の性器が勃ち上がるのを一瞥し、舌なめずりをした。いや、感度は良好か。
「ほら、咥えるだけじゃなんにもならないんだって。ちゃんと舌を動かして全体舐めてよ」
言いながら、佐藤健太の肛門に無理矢理挿入した人差し指と中指を乱暴に動かし唾液でぬるぬるの体内を掻き回せばビクビクと佐藤の腰は跳ねる。
「っぅく……ッふ、ぅゔ……っ」
身悶え、性器を口にしたまま必死に与えられる刺激を堪えるのでいっぱいいっぱいな佐藤はふーっふーっと獣染みた息遣いのまま硬直する。
否、体に力が入らないのだろう。
それを承知した上で因幡は尚「また舌が止まってる」と指摘を口にした。
そして、第二関節まで挿入した指を大きくくの字に曲げればびくんと佐藤の体が震え、佐藤は目を見開く。
「思考回路が混線するくらいここがいいの?」
「ふっ、んうぅ、んんっ、ぐぅ……ッ!」
人形とはいえ佐藤は人工プログラムだ。
この青年に性感帯というものが存在しといるかわからずとにかく人間が弱いところを責めてみたが性感帯という性感帯が存在しない代わりに感度を大きく弄った今、彼にとっては全身性感帯と代わりないようだ。
性器を咥え、開いた唇の端から唾液を溢れさせる佐藤は受容しきれない程の刺激に落ち掛け、それでも必死に堪える。
因幡の命令に答えるため口の中の性器を愛撫しようとするが少しでも気を許したら口の中のものを噛み千切ってしまいそうで気を抜けず、結果、いまの佐藤には現状維持が限界だった。
あまりにもいじらしく、どこか拙い人工知能の反応を眺める因幡は「産まれたばかりって本当なんだ」と小さく呟く。
そして、ぐちゅりと音を立て佐藤の肛門から指を抜いた。唾液が糸を引く。
「ん……っ」
「はい、お仕舞い」
ぜえぜえと肩で息をする佐藤が因幡を振り返り、いつもと変わらない仏頂面を火照らせた佐藤に因幡はにこりと微笑んだ。そして宣言。
「ちゃんと僕の勃たせてくれたらもっと気持ちよくさせてあげるよ」
まだやるのか。
そう言いたげなどこか恨めしげな佐藤の顔に頬を綻ばせ、因幡は笑う。
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