女王が選ぶ花はどれだ

女王、初めて後宮に行く

私が即位して2週間が経った。
政務も一通り説明が終わり、ついに後宮に行くこととなった。
朝廷から後宮までは輿に乗って移動する。
とりあえず今日は皆に集まってもらって私がこれからの後宮について話すつもりだ。
すっごく緊張する、、
入宮した者の名簿は見たが誰も私にはもったいない人ばかり。
名前は知っていても実際に会ったことがあるのは数名だ。
清凛がいるのは心強いな。
「陛下、後宮の前まで到着いたしました。ここからはご自分でお進みください」
どうやら着いたようだ。
輿を降りると堂々と佇む螺縁門が佇んでいた。
朝廷と後宮を繋げる門。
そこから先は女王自ら赴かなければならない。
ぎぃぃ
螺縁門が開かれた。
今心にあるのはちょっとの不安と純粋なワクワクだった。
「では参ります。」
「お供いたします」
部下を数名連れて私は後宮の中へ足を踏み入れたのだった。