ショートストーリーズ『お昼』

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今日は、カレンダー上では平日、しかし、私は休日である。働きすぎの上司から「有給を消費しろ。」と言われて、半強制的に休まされたのだ。
　しかし、いきなり休みと言われても家事以外、何もやることがない。
　あまりにも暇すぎて、朝に100％あったスマホの充電も動画の観すぎで20％になるほどだ。
　本当に何にもない、やることない。スマホがなきゃ本当につまらない。
　私はそれをしぶしぶ充電し、テレビのリモコンを持ち、電源を着けた。
テレビにはラーメンが映っている。それをどこかで見たことがあるタレントさん2人が麺をフーフーとし、ズルズルとすする。
その後、彼女はこう言った。「このお店の麺、すごくもちもちでスープによく絡みますね！」
テレビの中の彼女は安っぽいコメントを言う。続いて、こちらもどこかで見たことがある男性タレントもコメントする。「チャーシューもおいしいです。煮卵も。」
　私はそれに、こっちもチープなコメントだなと思う反面、刻んだねぎに分厚いチャーシュー2枚、煮卵、数本のメンマ、少し太くて縮れた麺、黄金色の醤油スープのラーメンの映像を観て、つばが出てきた。お腹も鳴っている。
ああ、もうお昼なのか。今日のお昼はラーメンにしよ。そういえば、近くにラーメン屋さんあるかな。あ、そうだ、今、パジャマだ。着替えないと。
私は、テレビを消し、スッと立った。