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ネオン街の『牛乳屋さん』
俺が目覚めてすぐに店のオーナーがやってきて、色々と説明をしてくれた。
店の名前は『牛乳屋さん』所謂風俗店で本番NGの手と口を使って客にイってもらうお店、という事だった。
オプションサービスなど色々頑張れば頑張るだけ貰えるお給料も増えるという話だった。
今まで無理して頑張っていたバイトと比べてもこの店だけで充分なくらいの稼ぎになるくらい割のいいバイトだった。
俺……。
他人のアレを触ったり…ましてや口に挿れるだなんて考えた事もなかった。
確かにお金にはなる。それにこのバイトは夜の仕事で時間帯も限られている。
大学に行って空いた時間はゆっくり寝ても今までより人間らしい生活を送る事が出来る…。
今のままの生活を続けて今度は本当に―――なんて事になったら―――。
押し黙る俺にモリアさんは
「――ゴハン。美味シイヨ?」
と言って無表情のまま小首を傾げた。
キュン!
何だか色々おかしい。
アンバランスなモリアさんも。
モリアさんの話す内容も。
俺のモリアさんに抱いてしまったこの感情も。
俺の中の何かが危険だ、と警鐘を鳴らす。
だけど、気が付くと俺は「働かせてください」と口にしていた。
その時感じた警鐘の意味が分かるのは『牛乳屋さん』で一緒に働くようになってからだった。
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