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「どう言うことですか。教えてください。脩さん」
苅部秋は、脩の意味深な語りに好奇心が抑えきれずにいた。
「もう随分と昔のことだ」
それだけ言い残して、脩は会社を後にした。
秋はさっきの脩の話が耳から離れずに、帰宅途中、しょっちゅう顔面を電柱に激突していた。
何故、足元を嗅がれた弟さんは亡き人に。
それはもしかしたら、秋が思っているほど単純なことなんかではないのかもしれない。
だって、普通に考えてそんな事態になんかなり得ない。
このことを深く考えても、しょうがないことは頭の中ではわかっていた。
明日、脩に聞いてみよう。
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