姉ちゃんとストーカー

3/3
前へ
/3ページ
次へ
3日後、姉ちゃんからチョコが届いた。 しかも20個入りでかなり高そうだった。 「もしもし、姉ちゃん」 10コールののち、姉ちゃんが出る。 「あ、届いた?」 「うん!めっちゃ美味しかった!サンキュー」 「だってあんた、バレンタインのチョコなんか私以外から貰えないでしょ」 うっ。わかるのか。 「…まあね」 クスクスと笑い声が聞こえる。 「…そういえば、ストーカーはどうなった?」 「相変わらず、時々付けられてる。今度はドアノブに誕生日プレゼントが掛かってたの!」 「またぁ!?…何が入ってた?」 「ホールのベイクドチーズケーキ」 「また食べたの?」 「もちろん。好物だからね」 チョコもチーズケーキ(特にベイクドチーズ)も姉ちゃんの大好物だ。 「もしや、ストーカーは姉ちゃんの好物を知っているのでは」という疑問が浮かんだ。 それだとかなり気持ち悪いな…。 僕が考え事をしている間、沈黙が続いた。 急に姉が「ホワイトデー」と囁く。 「わかってるよ!」 「ならいい。じゃあね」
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加