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「ねえ、冬の係になったからさ、ふっちーもデートスポット探しに協力してね」
わくわくした顔でサークルの話をする。俺を見上げた紗香の風呂あがりの素顔。可愛い。化粧した顔も可愛いけど、これからもずっと化粧はするんだとしても、こっちの素顔を見る男は俺だけかと思うと尚更、愛しい。
「おー、わかった」
「でさ、でさ、いいところがあったら、私たちもクリスマスそこで過ごそうよ!」
「ああ。でも、誌面に乗せたら色んな人来るんじゃね? 大学生カップル」
「あっ! 困るね、それは。誰にも邪魔されたくないし。じゃあ一番いいとこは載せずに二人の秘密にしちゃお」
「はは、それもアリだな」
すりすり、身を寄せてくるのが可愛くて、目を細める。が……、忘れてた。
ヤバい。リーグ戦、勝ち進んだらクリスマスどころか、正月もないわ。いや、絶対に勝ち進みたい。……どうしよ。ガッカリさせたくないけど、試合に負けるのは困る。
「ごめん、紗香。クリスマスは試合……」
「へっ」
「ごめん」
「そっか、そっか。いいよ、応援に行く!」
「ごめん、いつも」
「夜は、会える?」
「うん」
「じゃあ、私の家。やっぱりそれが一番、いいとこ、かもね」
そう言って、自分からキスしてくる。最近は俺からしたいって言ってないかもしれない。まあ、そうなることを見込んで仕掛けてきてるんだろうけど。
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