vol.3

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途中、虐めてるような気持ちになったけどよく頑張ってくれたと思う。どっちも必死で終わった時には二人汗だくで笑った。 「大丈夫?」 「はい。……優しく、してくれたので」 モナちゃんの胸元が大きく上下していて、上半身だけ起こしてやって、水を渡した。飲み終わったグラスを避けると、軽いキスを重ねる。 「お休み」 「はい、お休みなさい」 気力もなさそうだし、そのまま寝かせると、すぐにすうすうと規則的な寝息を立てた。……どんだけ疲れてんだって。起こさないように額にキスすると、俺も寝転び寝顔を見ていた。汗で張り付いた髪を避けてやる。前髪が伸びたな。 今は先まで考えなくていいかと始めた関係だったが、抱き合うことが当たり前になるまでと、こんな風に先を考えてしまうのは俺の性分だ。いつも先手先手で考えてしまう。仕事だって、恋愛だって、ずっとそうだった。 やっぱり、考えてしまう。ずっと一緒にいられたらなって。抱いてしまえばますます愛しい気持ちが溢れてくる。俺はねえ、先を考えてしまうんだよ。でも、焦らなくなったのはモナちゃんが若いのもあるかもしれないが、もっとずっと見ていたいくらい可愛いからだと思う。 「ほらね、モナちゃんはモナちゃんだ」 すっとモナちゃんの頬を指でなぞり、顔を緩めた。化粧しても、しなくても、可愛い。 翌朝、片方だけ使ったのがわかるのが恥ずかしいとか言って、もう片方の布団にも二人で入った。馬鹿らしくて楽しい時間だった。
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