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肩で息をしていたら
「それは、30過ぎるまでにピークがあったと言うことじゃない? 一般人はピークなんてないのよ。うらやま! 可愛い!」
と、佳子さんにとっては俺が一般人ではないらしい。よくわかんないけど。面白い人だ。
「佳子さんは今ピークじゃないんですかぁ?
ねえ、結城さん 」
と、言うとさっきから微動だにしなかった結城さんがふっと微笑み、佳子さんは最赤に染まった。
「可愛いって最強よ。お年を召すとまた人柄が外見にあらわれて、可愛くなるでしょう? おじいさんになってからもう一山あるかもしれないわ。いいわね。長生きしてね」
麗佳さんは、長寿の秘訣?を語ってくれた。……はい、ありがとうございます。
真子ちゃんと桐秦はメガネを外し
「その頃まで視力がもつかどうか……。近眼と老眼のせめぎあい」
と言って(いったいいくつで老眼になる気だよ)
「僕は、全年齢いけます」
と桐秦がキラリとした笑顔で付け加えたので、全員から「怖い」と突っ込まれていた。
「僕は、横浜さん30過ぎても格好いいと思いまっス」
と、言ってきた筑波がチャラそうに見えて、一番気遣いがある。というかまとも。
でも、そうだ。俺が30過ぎても一緒にいたい人。そんな人たちはきっと……そんなことは言わない。
「えー、私も30こえたらキモいのかな?」
と、相原さんが言い出したので俺も全力で否定して、励ます羽目になった。はは!他人事だと何をバカなことを!って思えるのに。気にしてたんだな、俺。(あとは宮司さんに30過ぎても可愛いよって言ってもらって下さい。あなた、宮さん以外の意見はどうでもいいでしょう?)
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