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「はい。何か男の先輩が熱心に勧誘してくれて。って言っても全然行けてなくて。そろそろ顔出さないと除籍されそう……」
「人数多い方のテニスサークル?」
「……他にあるんですか?」
「テニスしてる?」
「……いえ、全然」
「直ぐにやめて!」
真希さんのあまりの剣幕に、ひっと息を吸って、後退りするとコクコクと頷いた。そして、その場でサークルをやめさせられた。特に未練はないので、やめることに対しては良かったんだけど……。
「テニスサークルとは名ばかりの出会い目的のサークルなんだよ」
「出会い。へえ。でも私、新しい人間関係求めてたので、それでも別に……」
「じゃなくて! ヤリ目的がほとんどなの!」
「ヤリ……ええぇ!? みだら!」
怖い怖い怖い!!大学生怖い!!
「そう。高校の時とかそんな軽いのいなかった? それのもっと悪いやつね。酔わしたり。でも、女子でもそういう子はいるからね。合意なら誰も何も言わないけど」
そんな世界があるなんて、私はふっちーしか知らないからポカーンとしてしまった。
まわりの友達は、工藤とか朱里とかだし、私よりピュアな位だ。
「……なんて、いかがわしい!」
「あはは! だよねえ。はあ、びっくりした。ちょうど何も知らない1年生なんていいカモだよ」
「熱心に勧誘してくると思った!」
「紗香ちゃん可愛いからね」
熱心に勧誘してくるのも下心だったなんて。すごく、いい人そうだったのに……。
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