vol.2

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「はい。でも、行くつもりないのに誘ってもらうのも悪いですし」 さすがに、嫌だってことは伝わってると思うんだけど、引き留めてくる。 「もしかして、彼氏にやめろって言われた?」 「……いえ、」 と、言いかけて気づく。そうか、そういうことにしたらいいのか。 「実は、そうなんです。あのサークル、男女の出会い目的で参加してる人が多いって聞いて、私は知り合いが沢山出来たら言いなあと思ったんですけど、そういう出会いは求めてないから、場違いだなって……」 「あー、やっぱ彼氏いるんだ。あのバスケ部の子?」 あ、今もしかして彼氏いるか探られた?私の彼氏が誰かわかってるってことは、ふっちーといるところを見られたのかな? 「そうです。何で知ってるんですか?」 「バスケ部のジャージ着た子と歩いてるの何回か見かけたから。目立つよね、あれだけ背が高いとさ」 こうなると、ふっちーにぞっこんなこと言ってしまおう。事実だし。 「はい。もう3年付き合ってて、彼を追いかけてこの大学まで来ちゃいました」 出来るだけ、彼に夢中!って感じを出してそう言った。さすがにそれには驚いたのか、北山さんは一瞬目を見開いた。 「え、それは凄いな。あー、どうだろなあ……」 と、何だか含ませるように口を歪めた。
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