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「え、見た目? いや、だって彼女でしょ? 一緒に過ごして、祝ってくれたらそれだけで嬉しいじゃん。好きな子と過ごせるって、すっごい特別」
「そう、ですよね」
ふっちーの誕生日は私が1日一緒に過ごせることが嬉しい。私が、嬉しいのだ。ふっちーは一緒に過ごせるだけで嬉しいのかな?ふっちーの『好きな子』って、私だろうか。正直、最近はそこに自信がなかった。だから、やっぱり……
「やっぱり、何かあげたいです。彼、大きいので服や靴はサイズ選びが難しくて。音楽聞くの好きだしスピーカーかイヤホンはどうだろう。アパートだからスピーカーはダメかなぁ? イヤホンはウォームアップの時に使えるかも」
「いいかもね。汗かくなら、防水のとか」
「いい! それ! ああ、でも予算が……。せっかくならいいのあげたいしなぁ」
「……短期のバイト、即日現金払いあるけど、どう?」
魚住さんが、にっこり笑って、ビシッと私を指さした。この人、救世主!?
「やります!」
──というわけで、短期のバイトが決まった。良かった~!ほっとした。
あ、でも、でも、プレゼントはふっちーにはバレないようにしなきゃ。驚かせたいから。サプラーイズ!!あー、ご飯とケーキも作ろう。ふっちーの家に行って……あれやこれや想像するとワクワクしてきた。
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