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「菜月ね、仲良くなった男の子に告られて、菜月もまんざらじゃなかったからOKするつもりだったの。それなのに、さっきの子がその男の子のことを好きだったから、菜月に断ってくれって頼んだの。それで、菜月ったら断ったのよ?」
「でも、そんなに好きじゃなかったし。あの二人うまくいったんだからいいんだよ」
「もう! いつもそうじゃん」
「だから、いっかって思うくらいの好きだったの。ほら、この話は終わり! 紗香ちゃん困ってるでしょ」
「あ、ううん。私は……」
「ね。菜月がどんな子かわかってくれた?それからも何人か告られたのに、誰かがその男の子を狙ってたら諦めちゃうの。人が良すぎるんだよ」
「いいの。私は」
菜月ちゃんは
「紗香ちゃんみたいに、同じ大学来たいって思えるくらい好きになってみたいな」
と、可愛く笑って言った。お陰で私は赤くなってしまった。ふっちー、話してるんだ。
「聞いたの? 彼から」
「いや、快晴くんからまとめて聞いた」
工藤か。言いそう、確かに。
「うらやましい! そんな恋してみたーい!
ちゃんと好きになったら、私だって絶対に諦めないんだから! 」
菜月ちゃんは今度は芽以ちゃんにそう言ってみせた。芽以ちゃんは
「そうして」と呆れるように笑った。
そこからも、三人でわいわい言って、凄く楽しかった。
くぅううう、菜月ちゃんは可愛いだけじゃなくて性格もめっちゃ良かった。嫌だなって思ってごめんなさい。納得のモテモテ。
芽以ちゃんや菜月ちゃんと仲良くなれたことで、私の大学生活がまた少し楽しいものになった。
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