運命は突然に

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その日、学校から帰って来るとすでに、ベランダにミニトマトの苗が植え付けられたプランターが置かれていた。 それを機に、我が家には大小様々なプランターが並び、緑が溢れるようになった。 そして、いつの間にやら部屋は、ミニジャングルと化していた… 瑞季は、与える水の量も肥料も気まぐれで、特別なことは何ひとつとしてしていなかったはずなのに、何故だか彼女の育てる植物というのは、みな大きく立派に育った。 ただでさえ狭いこの家が、植物に占領されていくのは、正直言ってあまり気分が良くなかったが、緑のある暮らしというのは、良いものである。 コマーシャルの吹き回しとかではなく、本当に。
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