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トントン
「すみません。1年の青井美咲です」
茜先輩は舌打ちをして扉を開けると困惑した表情の美咲が立っていた。
「突然すみません。松本梓さんを呼んでくるように言われてやってきました」
美咲は髪と制服が乱れたボクの腕を引いて表情一つ変えずに足早に生徒会室を後にしようとする。
「アズちゃん大丈夫? 早く行こう」
「あ~ら、このまま帰ってもいいの? 知らないわよ」
「茜先輩、ボクはやっぱり自分の意思を曲げることは出来ません。すみませんが今日の所は失礼します」
バタン!
「うふふふ、楽しみが一つ増えたわ。いつかあの泥棒猫もたっぷりと可愛がってあげたいわ。私がママを助けてあげるからね」
唇を噛みしめながら美咲に敵意を剝き出しにする茜先輩は本棚に隠していたスマホを取り出したながらボクとの絡みや美咲の盗撮画像をほくそ笑みながらなめるような指先でスクロールする。
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