それから

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あのいじけた風見の幼い顔は、まだ生々しく残っている翌朝。 土曜日で大学が休講だった。 大学の近くでアパートを借りて一人暮らしをしている私は、休みの日はぐうたらしている。 午前10時 優雅にソファに座りコーヒーを飲みながら、韓国ドラマを観ているとインターホンが鳴る。 「Amazon頼んでないけど」 最近の来客は配達くらい。 「はーい」 モニターに映ったのは風見だった。さっそく来たのか。 ドアを開けると、強張った顔で入ってくる。 「なになに、どうしたの?」
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