🎄貴方の為に🎄

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この感情に寂しいと名前を付けてくれたのも 蓮司さんだった。 今まで自分はずっと寂しかったんだと気づかせてくれたのも。 なかなか休みも合わず 蓮司さんは徹夜や夜勤も 俺より多いから 一緒に居れる時は本当に嬉しくて。 誕生日も一緒に過ごせなかったからと クリスマスは何とかするってずっと調整に 頑張ってくれていたのも知ってる。 寂しいけど。 今日一日。楽しかった。 朝からソワソワ落ち着かなくて 和光さんにも 揶揄われて。 ああ。そう言えば 和光さん。 言ってたな・・。 「晶ちゃん。クリスマスプレゼントは何を 強請ったの?」 「え。プレゼントって強請る物なんですか?」 そう聞くと 和光さんは笑いながら 「そうか。新婚はまだサプライズが楽しい頃だね。 その内アレが欲しいだのコレを買えだの 言うようになるよ。マイ ワイフなんか クリスマスや誕生日が近づくと 欲しい物に 目星を付けてプレゼン大会が始まるんだ。 この攻防戦がまた大変でね。」 カリカリと頭を掻いた。 楽しそうだったな。 俺もいつかやってみたい。 それから逆にプレゼントは何がいいか相談に乗って 貰って。 「これをプレゼントしたら喜ぶんじゃないかと 思う物にしたらいいよ。蓮ちゃんが何を 喜ぶかは晶ちゃんが一番わかっているだろう?」 そう教えて貰い 色々考えてさっきお店に行った。 蓮司さんはバレないようにって指輪を家に置いてる。 指輪が嫌では無いのは 家に帰るとわざわざ毎回 付けてくれるからわかっていて。 でも普段も身につけて欲しいし 面倒なんじゃ ないかってずっと思っていたから だったら ネックレスに通して首にかけて貰ったら いいんじゃないかと思いついた。 どれがいいか選ぶのも楽しくて。 蓮司さんが予約してくれたレストランも楽しみだった。 世の中には食べたことがない物ばかりだから 上手く時間が合い外食すると新しい発見ばかりで。 今回はちょっとワガママ言わせて貰ったし。 あの時の蓮司さんの顔を思い出し つい口元が緩む。
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