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――夫婦に於いても、不承不承の夜の営みは感情の圧殺である――とは、仏の社会学者ジャン=クロード・コフマンの言葉である。
この定義に従えば、不承不承ですらの夜の営みが全くないと言えるこの夫婦には、感情の圧殺などほとんど存在するわけはなかった――
旦那とはナンパで知り合った。
わたしが名古屋から東京の大学に進学して、間もない頃である。
わたしはミス○○大学に選ばれるほどで、旦那はIT関係のCEOだった。わたしはそこに惹かれて結婚を決意したのだ。
カバの顔に長髪の、イケメンとはほど遠過ぎる容貌ではあったが…。
わたしが大学卒業すぐの23歳、旦那は10歳年上の33歳という年齢だった。
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