3人が本棚に入れています
本棚に追加
夜の港町。
暖かいオレンジ色、柔らかい白い色に灯る街の灯り、
静かに波打つ海をゆったりと照らす灯台の灯りが私は好き。
陸から離れた沖は凪ぎ、しっとり優しい海の香りに体を包まれる。
聞こえるのは静かな波のさざめきだけ。
深海から大切な真白い貝殻を胸に抱いて泳いできて、こうしてこの岩場に腰掛けて、暖かに輝く街を眺めてゆっくり過ごす時間が幸せ。
きっとこんな姿を見つけた人間が、人間の男の人に恋心を抱き憧れる、
そんな人魚伝説を生み出したのかしら。
最初のコメントを投稿しよう!