【新姥捨て山】

4/4
前へ
/17ページ
次へ
    お袋は、ゆっくり収納(しゅうのう)()から顔を出した。 お袋は(なみだ)ながらに、ごめんなさいと繰り返し(つぶや)く。 そんなお袋の背中に、僕はそっと手を添えた。 僕「安心してお袋。今度は僕が、お袋を護るからさ。これからもずっと一緒だよ」 それでも、政府が設けた特別(とくべつ)火葬(かそう)処理場(しょりじょう)では、 母の(ヽヽ)遺体(ヽヽ)が、つつがなく焼かれていた。 ───了  
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加