【新雨月物語】

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君「死んだらね、考えを変えることってできないんだよ。絶対に。楽になるとか、そんなんじゃなかった。ただ変えられない気持ちに悶々とする日々がつづくだけ。だから死んでも楽にはなれないの。ヤキモチって、どうしても、変えられない。そこに勘違いとか誤解があったとしても、死んだらもうそんなこと関係なくなっちゃう」 僕「君……なに云ってんの?君、生きてんじゃん。僕と話してるじゃん。旦那が死んでショックなのは僕も同情するけど、僕は君が死んでるなんて思っちゃいない」 君「私の旦那?…………生きてるよ」 僕「なに云ってんだよ、君の旦那は」 君「私の旦那は───目の前にいるじゃありませんか」 と君は、僕を指さした。
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