52人が本棚に入れています
本棚に追加
『脱げというならば脱ぎます。……この二人が』
明らかに疲れを見せてきた女性店員は一度引っ込み、入れ替わりに年配の店員が五十嵐の前に姿を現した。
手に余る客だと思いベテランを連れてきたのだろうか。
五十嵐は「これをください」と両手に持った展示品を差し出す。
「恐れ入りますがお客様。こちら非売品でございまして商品としては販売いたしかねます」
「わかりました。お金ならいくらでも出します。土下座しろというならば土下座もしましょう。脱げというならば脱ぎます。……この二人が」
五十嵐は、しれっとフレデリックと兄崎を指さす。
「俺らかよ!」
フレデリックは飽きたのか、大根に縫いぐるみを勝手に写メしている。
撮影禁止と書いているが、そんなもの気にする彼ではない。
最初のコメントを投稿しよう!