「恐怖の卓球大会」【お題 球技をテーマとした物語】

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「恐怖の卓球大会」【お題 球技をテーマとした物語】

「今年の卓球大会の決勝は、人間のタカシさんと鬼の銀次郎さんです。優勝のご褒美は何でも一つ願いが叶うというもの。負けた方は周りの鬼に食われ、目をほじくられて来年のピンポン球となります。どちらも実力者の為、見応えある試合になると思います。さぁ、決勝戦の始まりです。」 「去年父を倒した銀次郎よ!今年こそ勝ってやるからな!勝って父を生き返らせるんだ!覚悟しろっ!!」 父の目玉のピンポン球を握りしめ、タカシは誓う。 「勝てるものなら勝ってみろ!」 銀次郎はニヤリと微笑む。 父のピンポン球が勢いよく、卓球台を行き交う。目玉がギョロギョロと行ったり来たりを繰り返す。 白熱した試合にお客は息をのむ。 タカシが逆転するが、銀次郎も頑張る。 ピーッ! 「勝敗が決まりました! 今年の優勝者は… また鬼の銀次郎さんです!おめでとうございます!」 タカシは悲鳴を上げながら、鬼たちに食われていく…鮮血の噴水が噴きあがり、周りが赤く染まっていく。 そして、目玉をほじくられ、来年のピンポン球へと生まれ変わる。 「銀次郎さん!願い事は何ですか?」 「来年も優勝したい!」 「…との事です。来年も楽しい大会となりそうですね!挑戦者お待ちしています。」 終
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