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「夜の声」
「Voices of The Night 」= 「夜の声」
大学生の頃かな?これを書いていたの。ルーズリーフにこんな感じでみっちり。
原稿用紙の文字数に直したら、何文字になることやら💦
(これを今からテキストに起こすのは嫌w 絶対、全面書き直す‼️)
今、読むと恥ずかしい。本当に妄想小説の域を出ない。
それでもあの頃は、真面目に妄想して書いていたのよー。
女の嫉妬の話だし。テロリスト ジェニファーがローナを精神的にも身体的にも傷つける話。
真ん中にいるのは、アレックス。昔のアレックスは自暴自棄になってた時期は、毎晩、毎晩、取っ替え引っ替えやってたからw
そのあたりの話を踏まえてのディアーナとの会話があるわけですね。
「The Whole Day of Alex」Act 3 ⑤ Reduction から転載。
ディアーナがコルクを抜き、中身をグラスに注いだ。
ふわっとスコッチウィスキー独特の豊潤な香りが部屋に広がった。
時計は夜中の3時をすでに回っていた。
一杯飲み終わって、ほんのりと酔いがまわってきた。
2杯目を注いでいると、ディアーナが話を切り出した。
「カゼ、どう?」
「ああ。大丈夫、大丈夫。ジャーナリストは体力勝負だからよ。熱も下がったみたいだしな」
「そう」
「で、話があるんだろう?」
「!」
グラスを口元に当てながら、彼女は目を丸くした。
「なぜ、そう思うの?」
「さあ、…なんとなくかな。こんなに旨い酒をぶら下げながら俺のところに来るってことは、何かあるって勘繰るほうが普通じゃねえか?」
「よく、わかっていらっしゃる」
「女が男に酒をおごる時は、何か願い事があるはずだからさ」
「じゃ、男が女にお酒をおごる時の条件を説明できたら、あなたの質問に答えてあげる」
「お嬢さん、攻守が入れ替わってますけど?」
「うっさい!私が納得する理由を答えてもらおうじゃないのw」
「なんだ、これしきの酒で酔っぱらったか?」
「がうっ」
「からみ酒とはな。ま、いい。美味い酒の礼だ」
「アレックス…」
「男が女に酒をおごる理由はひとつしかないだろう?」
「引っ掛けるため?体が目的?」
「酔った勢いでなんてこと言ってるんだよ。ったく」
困った顔でアレックスが彼女を見つめた。
アルコールが入ったためか、表現が非常に直接的だ。
「違うよ。まあ、中にはそういう不埒な輩もいないことは否定しないがね」
「あなたは?」
「俺?俺は、純粋に楽しみたいんだよ。その女性と過ごす一瞬を。一期一会っていうだろ?」
「独り身ならそれでもいいでしょうけど、」
「随分、突っかかるな。俺、無理やり力づくなんてしないぜ。少なくともヤるなら、合意の上」
彼はグラスを持ったまま、胸ポケットからタバコの箱を取り出し、一本口に加え、火をつけた。
「私にもそんな目を向けてる?」
「いんや。そんなもの微塵も。だいたいあんたはローナの幼なじみだろう?あいつの知り合いに手を出すほど俺は困ってない」
ニンマリとアレックスが笑った。
それを見て、ディアーナもまわりくどい話は意味がないと悟ったようだ。
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