衝撃の事実

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 会釈してソファに座る。やっぱり緊張してしまう。成績上位の特別室だから余計にだ。ソファの上で小さくなっていると、綾光さんが僕の隣へ腰掛けた。少し体を斜めにしてこちらを向く。シャンプーの香りかな? ふんわりといい香りがする。 「じゃあ早速、レッスンしようか」 「お願いします」  綾光さんはニコッと微笑み目を合わせると、いきなり英語で話し始めた。 「What did you eat tonight?」 「あ、あい ate Ramen」  綾光さんの流暢な英語を必死に聞いて答える。  内容は質問とか、自分のこととか、学園のこと。聞き取りやすい英語を使ってくれるから、なんとか受け答えできる。 メモする余裕はなかった。  綾光さんは会話を心から楽しんでいるように見えた。 「You're so cute」  必死だったリスニングが「ん?」と止まる。直訳すれば「あなたはとてもかわいい」と言われてる。  だから「 Thank you 」と答えるべきなんだけど……。  すんなり返せない。それにどんどん顔が熱くなってくる。  綾光さんがさらに続けた。 「I've been looking for you」  ――私はあなたを探していました――  これは初めてあったハンカチの日の話だよね。  きっと綾光さんにとって普通の会話なんだろうけど、キレイな英語で聞いて、頭の中で変換したらなにか特別な言葉のように思えて、ドキドキするような体の芯が震えちゃうような変な焦りに襲われる。  なんて返せばいいのかわからなくて口をパクパクさせてると、綾光さんが眉を下げて笑った。 「I'm sorry to trouble you」
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