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初めての体験
服がめくられ、僕の頭から腕がスルリと抜ける。
もうキスしていなくても頭がぼやんとして、ずっとしてるみたいな感覚になっていた。「きれいだね」って声がする。
光輝さんは僕の体のあちこちにもいっぱいキスしてくれた。ゆっくりゆっくり一つ一つ落として、吸って舐められる。ほわほわして、ちょっとだけくすぐったくなりながら、波の中を漂ってるみたいになる。
光輝さんが体を起こし服を脱いだ。またそばに来てくれる。
びっくりするくらい熱い体で包まれた。
熱いけど、サラサラしててすごく気持ちいい。抱っこもキスも僕が考えていたのと全然違う。その相手が光輝さんだって思ったらすごく嬉しくなる。
体のあちこちを舐めていた光輝さんが戻ってきて、また口にキスしてくれた。舌と舌が触れ合って擦られる。
そのたびになにかが込み上げ肌がふるふると震えた。
いつの間にか僕も舌を擦り合わせていて、僕のを光輝さんが優しく包んだ。その感触に、キスがやむ。怖くないのに、体がすくんでしまう。覆われてしまってるのがなんだか恥ずかしくて、どうしようって考えてしまう。
「大丈夫だよ。ほら、力抜いてね」
「うん」
ゆるゆる上下に扱われて、クチュクチュと恥ずかしい音が聞こえてきた。キュウと下半身に力が入る。
「痛くないでしょ?」
僕は声も出せないまま、何度もうなずいた。
「恥ずかしがる顔、たまらなく可愛い」
光輝さんの嬉しそうな呟き。ますますどうしていいかわからない焦りに、ふわあああっとなった。
「好きだよ。智尋」
耳元で色っぽい声が囁き、下からはクチュクチュと音がする。
ずっと触られてるのはもどかしい気持ちよさに耐えきれなくなって僕の腰がムズムズ動く。耳たぶが優しく噛まれた。
「ふあぁ」
そのまま耳裏や首筋を舐められる。もう腰だけじゃなくなって、全身がもぞもぞ動いてはふるふると震えた。体なんて一つも動かしてないのに、息が上がってくる。光輝さんは僕の反応を見て、そこを丁寧に何度も攻めてくる。
「う、あ……はあう、っん」
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