2 Sな彼女とドSな彼

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「に、西川さんは私が好きなんですか?」 鳩に豆鉄砲の顔のまま サヤカが聞く。 「何やそのアホ質問……」 好きでもない相手に向かって 付き合えって言うアホはおらんやろ。 花火は次々とあがる。 「だって私は亜湖みたいに可愛いわけじゃないですし……」 ドドンッ、ドォンーーー 声が途中でかき消される。 光が照らす。 「俺が誰を好きになろうが俺の勝手やろ?」 「でも、私の何が……」 ドォォーーーン! 大きな金色の花火が開く。 面倒くさいヤツやな。 「ゴチャゴチャ言うな」 少し開いたままの唇を唇で塞ぐ。 舌先を入れたのはサービス。 顔を離すと サヤカが目を見開いたまま こっちを見た。 「セ、セクハラっっ!」 「はあ? もっかいすんぞ」 目を見つめると サヤカが前方に視線を落とす。 「こ、公衆の面前で……」 「みんな上しか見てへんわ」 手を握ると熱を感じた。 サヤカが押し黙る。 うつむき加減の困惑した横顔を 笑顔に変えてみせるから。 俺を信じて。 「黙って俺と付き合っとけ、な?」
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