2 Sな彼女とドSな彼

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「何があかんねん」 迷いの原因はわかるけど。 「何がって……。その、気持ちが百%向いてないのにいいのかなぁって」 元カレふなっきーはもうええやろ。 「両思いなってから付き合いましょう!ってお前は中二か、あほ」 付き合ってみな分からんことやって 死ぬほどいっぱいあるやろ。 「あほって言われても……」 サヤカが口を尖らせる。 「ゴチャゴチャ言うなって言うたやろ? 俺が百%惚れさしたるわ」 任しとけ。 「その自信は何ですか……」 俺が童貞君に負けるわけない。 あんな事やこんな事も 今サヤカを思う気持ちも。 花火はクライマックスを迎えた。 空が白く輝く。 爆音が鳴り響いている。 誘われるようにサヤカが空を見上げた。 明るく照らし出された耳元で囁く。 「好きやで、サーヤ。俺と付き合って」 ドンッ、ドォン、ドドンッーーー 絶え間なく花火があがり続け 周りから歓声が上がる。 耳まで赤くなったサヤカが可愛くて ニヤけそうになる。 「損はさせへんから"はい"て言うとけ」 はいって言うまで帰さへんけど。 俺のホントウは今ここにあるから。 サヤカが静かに答えた。 「……はい」 ええ子やな。 ここでご褒美あげたいくらい。 花火が終わって辺りが暗くなると 拍手喝采が沸き起こった。 熱を帯びたサヤカの肩に手を回して もう一度キスをした。 長めにしといたのはサービスな。
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