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「こ、こんなとこで発情しないで下さい」
腕の中でサヤカの体温が急上昇する。
「どこで発情しようが俺の自由やろ」
悪戯心がムクムクと起きて
逃げようとする腰を撫でる。
「あ、ちょっと……!」
身をよじるサヤカの動きは
ダイレクトに響いてくる。
「わっ。モゾモゾ動くな、ハゲ!」
「髪の毛はえてます」
しょうもない返しに理性が蘇る。
「わかってるわ。毛の問題ちゃうねん」
「何の問題ですか?」
「大人の事情や! ええからジッとしとけ」
大人の事情……。
あー、そーゆーことデスネ……。
「変態」
「うっさい。この状況で勃たん男がおったら連れて来い。俺が正常に機能してるか確かめたるわ」
もう早く駅に着いて欲しいと
心から願った。
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