上『歌死魔さんの呪い』

5/19
89人が本棚に入れています
本棚に追加
/56ページ
601号室に入った瞬間から、なんだか、おかしいって感じた。 空気が重くて、ひんやりしている。 「先に食べ物決めちゃおっか。フライドポテトは必須かな」 ソファに座った鈴村さんがメニューを開きながら言った。 「あ、私ハニートースト食べたいな〜」 佐々木さんが鈴村さんの隣にゆっくり腰を下ろしながら言った。 「じゃあ私は、人数分のドリンク取りに行って来るよ。みんな何がいい?」 川村さんがドアの前で言うと、2人がそれぞれドリンクを言った。 私も「ありがとう…オレンジジュースで」とお願いする。 川村さんがドリンクを取りに行って、鈴村さんが電話で注文する。 私はその間、この601号室の空間にあちこち視線をやった。 やっぱり…なんだかここ、やだな…。 私は霊感とかないけど、でもここは嫌だって感じる…。みんなは、なんとも思ってないのかな…?
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!