2人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は数年ぶりに地元に戻った。
そこで昔の同級生と会った。
彼が「今日はこの家に泊まりに行ったら?」
というので泊まりに行くことにした。
玄関で俺達を迎えてくれた女性を見て驚いた。
それは俺たちのクラスで一番の美女、菜々子だったからだ。
「お帰りなさい」
彼女は笑顔で言った。
彼女の左手の薬指には指輪がはまっていた。
俺は驚いて彼に聞いた。
「もしかして、菜々子と結婚したの?」
彼は頷いた。
それから1か月後、僕は仕事で取引先に来ていた。
そこで見た社員を見て俺は驚いた。
その社員は菜々子だった。
俺は彼女に聞いた。
「地元で卓也と結婚していなかったか?」
彼女は首を傾げた。
「え?私は何年も前に地元を出ているけど、
それに卓也とは結婚どころか、交際したこともないけど・・・」
「では、あの菜々子は何だったんだ・・・」
「菜々子、大好きだよ~」
「私も~」
卓也は菜々子を抱きしめる。
菜々子も卓也を抱きしめようとした。
しかし、菜々子の動きが止まった。
「ん?」
卓也は菜々子の顔を見た。
菜々子は先程のはにかんだ笑顔から一変して
眠ったような顔になっていた。
菜々子は一ミリも動かない。
「ああ、電気切れか」
卓也は残念そうにためいきをついた。
卓也は菜々子を後ろ向きにさせると、
菜々子のシャツをめくり、背中を見る。
背中には二つの穴があった。
卓也は部屋のコンセントに菜々子を
持っていくと、プラグで菜々子とコンセントを繋いだ。
「あと半日ぐらいすれば充電完了だな~
今度は寝ている間に充電しておくようにしよう」
卓也は菜々子の姿をしたロボットを見て言った。
最初のコメントを投稿しよう!