エピローグ

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エピローグ

 ありがとうヴォーグ星人。  あなた方のおかげで地球で喘いでいた我々人類以外の動植物は、新しい星で無事に生存しています。わたしは植物ですが、葉っぱの先から茎から根っこまで澄んだ空気がしっかりと行き渡っているのを実感します。あれは元の太陽ですか……そんなことは知る由もないのですが、わたしたちはいつも適度な温度で暖かく包まれていて、あちらこちらに新たな命の息吹を感じます。    あの後、地球に残された人類がどうなったのかは分かりませんが、もうどうでも良いような気がします。もう我々と人類との共存関係には終止符が打たれたのですから。  あと何十年か、いえあと何年か、あなた方の地球への関与が遅かったなら、きっと我々の絶滅は避けられなかったでしょう。  もう一度言わせて下さい。  ありがとう、  わたしたちの友人ヴォーグ星人。               END
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