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8. SIDE 涼
なんだかんだあった末、那月さんの部屋へ連れて来られてリビングのソファに降ろされた。
ざっと見た限り、部屋には無駄なものがなさそうで、部屋は男の一人暮らしって感じである。
(つーか、初対面の人を家にあげるって、、、すげーな。)
ちょっと待ってろ、とだけ言って何処かへ消えていった那月さんはテーピングやら氷嚢やらを持って帰ってきた。
捻った時よりも痛みを主張している足を恐る恐る差し出すと、優しい手つきで扱われて心がムズムズする。
ゴツゴツした男らしい大きな手とは裏腹にアンダーラップを器用に巻いて、足首をテーピングでガッチガチに固定してくれたおかげで幾分か痛みが和らいだ。
「ちょっと冷たいぞ。」
そう言って、積み上げたクッションに俺の足を乗せながら氷嚢を当ててくれる。
冷たいけど気持ちいいな、、、、って
なんか馴染んじゃってたけど、よく考えたら深夜に人様の家で手当てしてもらうって迷惑じゃ?
「えっと、、ありがとうございます。でもここまでしてもらうの申し訳ないです。俺の部屋一個挟んで隣なので、こんなでも帰れると思うんで帰ります。」
「俺は気にせん。つーか、もう午前3時だし明日は土曜だろ?もうこのまま泊まっちまえよ。」
What!?
泊まりとか、余計迷惑になるじゃねーか!!
いやいやいやいや!!!大丈夫でーーす!!!!
と言うことで。
はい。泊まらせていただくことになりました。
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