冷たい銀婚式

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 赤い雫がぽたりと手の上に落ちた。 「……あら、いけない」  私は、さっき夫を刺したばかりの包丁を テーブルの上に置きっぱなしにしていることに気づいた。  テーブルの下に横たわっている夫。 私の手を握るように固まりかけている夫の冷たい手を払いのけた。 「あなたが悪いのよ。 浮気なんかするから」
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