モトリーナの村

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 で、めちゃくちゃ水をイメージして念じたが全く出ない。なんで、家を建てるにしても水が通っているところでないと、トイレや料理はできないのだ。これは意外と難しいぞ。 「俺の推測でいくと、この異世界で戦闘機を出すことも可能な気がする。けれども肝心な燃料は手から出せないから、簡単に飛ぶことはできない」 「戦闘機……それはちょっとチートすぎませんか。でも、原理は何となくわかりました。試してみましょう!」  ミクちゃんの何とも嬉しそうな笑顔にアラサーの俺の心は浄化されるよ。とか言っている場合じゃない。とりあえず外に出よう。 「ナリユキさんは何の戦闘機ならイメージしやすいですか? いや、戦闘機じゃなくてもアパッチ攻撃ヘリでもいいか」  ミクちゃんはそう言って真剣に悩んでいるが、普通に詳しくてオジサンビックリDAZO☆ まあ流石FPSゲーマー女子という感じか。 「アパッチいけますか? 欲を言うならハリアーとかがいいですけど」 「分かった分かった。じゃあハリアー攻撃機な」  こんなに巨大な攻撃機なのに、ホイポ〇カプセルみたいに簡単に出てくるから吃驚だわ。 「じゃあ次はオスプレイお願いします!」  ミクちゃん俺で遊んでやがるな。いやまあ気持ちは分かるよ? それにMPとかを消費するわけでも無いから使い放題なのさ。ほいっと――。 「凄い! ナリユキさんの能力チートすぎる!」 「でも燃料が入ってないから飛べないんだよな~もはやただのオブジェ。念のために試すぞ?」  と、とりあえず燃料を念じてみるが――。 「やっぱり無理だわ」 「と、いうことは、石油を掘り当てるのと、水源を確保することですね。まあ燃料に関しては、魔物から採取できたりするそうですよ」 「金貨めちゃくちゃいるな」 「ですね! ナリユキさんがやろうとしていること楽しそうなので、私も是非一緒に同行させて下さい!」 「いや、俺はいいけど。アラサーのオッサンに22歳のピチピチ大学生がついてくるのか?」 「歳は関係ないですよ。是非一緒に旅をさせてください」 「いいよ。宜しくね!」  と、笑顔で紳士に? 言ったのだが、内心はキタアアアアアアアって感じだった。これから先ムフフなことはあるのだろうか。あと、俺って意外と面倒臭い性格しているから、そこも不安だったりする。  また嫌われるのは勘弁。
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