ランベリオンって実は凄い

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「名前持ちのジェネラル・ワイバーンってそんなに凄いんですか?」 「凄いですとも。魔物には危険度と強さを総合的な評価でランク付けされているのです。E級、D級、C級、B級、A 級という風になっておりまして、ジェネラル・ワイバーンは個体にもよりますが、総合的に見てS級に近いA級です。しかし、名前を持っているとS級になるのです」 「ほう――因みにS級の上はありますか?」 「Z級がありますが、S級の魔物は、最低でも一晩あれば、一頭で一つの都市を破壊することができるレベルです。ですので、お二人とも無傷で帰還してきたのが奇跡です。ナリユキ様、ミク様は凄すぎるのです」 「お、おう――あれ、お前そんなに強かったの? 確かに鑑定で見たらヤバそうなスキルばかりあったけど」 「我の事をそんなに強くないって言う人間初めて聞いたのだが。これでも勲章は☆3つだぞ?」 「☆3つ!? ということは安心できますな。正気に戻ったランベリオン殿が私達を襲う道理はない」 「あの村長さん。勲章の☆3つってなんですか?」 「勲章は☆が5つまであるのですが、国を救ったり、人類の新発見をしたり、戦争で絶大な活躍をしたりなど、様々な功績を残した者に、国から☆を授与されるのです。☆が多ければ多いほど、優良な人間と言えるでしょう。彼は人間――いえ、☆を持っている方にタメ口など死に値します。軽率な発言でした。無礼をお許し下さい」 「我は飛竜(ワイバーン)の王ではあるが、人間の王でも何でも無い。気にしておらん。続けろ」 「はい。勲章は人間が作った制度です。人間が魔物に勲章を与えている上に、それが3つもあるのであれば、自分の私欲の為に人間を襲う可能性は、今回のような事が無い限り0といえるでしょう」 「私欲じゃなかったら可能性はあると」 「勿論。しかしその際は大国同士が争うような戦争の時です」 「まあ我は戦争に参加して勲章を授与されているので、人間を襲った事実は否定せん。というか、襲いたくないのが本音ではある。凶暴で醜い生き物ではあるが、面白い面が多いからな」 「成程ね」  そう会話していると広場に着いた。村といってここは案外広いのだ。まあ、ランベリオンが担架から降りたかと思えば、次は村人を運ぶことになるとは夢にも思わなかったが。  広場には村人全員を集めてもらった。まあこんな状況というのもあり、辺りはザワザワとしている。合計で200人ほどいるらしい。そんな中、まずは俺から話すこととなった。
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