経緯と今後

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経緯と今後

「まずは私から説明させていただきます。この辺りをたまたま通りがかった冒険者のナリユキ・タテワキと申します。とは言っても、この格好なので違和感を感じる方は多いと思います。ただ、ワイバーンはミクさんと共闘して討伐した事実には変わりありません。ワイバーンの襲撃によってこの村の民家は焼き払われてしまい、さぞ大変なことでしょう。ですので、私のスキルを使い、この村の復興に助力致します。そうですね――」 「おお。凄い」 「一瞬に家が建てられた」  俺は2階建ての家を手から出すと皆はザワつき始めた。まあ、内装は何もイメージしていないので、ただの大きな箱ではあるが。 「こうやって、家を簡単に建てることができます。それに――」  銃を手から出して耳を塞ぎ発砲。そして、すぐに銃を消す。 「このように希少価値が高い武器を出すことができます。勿論、剣なども出すことができます。ただし、食料や水、燃料と言った資源を出すことはできません。ですので、少しでいいので、この村で育てている食料を、私とミクさんに分け与えてほしいのです」 「勿論いいに決まってじゃないですか!」 「沢山働きますよ!」  お、何かいい感じだな。まあこれで村長も拒もうとしても無理なわけだ――ま、心配は無さそうだな。表情は一つも曇っていない。 「ありがとうございます。ちょっと前置きが長くなりました。そしてもう一つ聞いてほしいことがあります。この私の左隣にいる彼の話を怒らずに聞いてほしいのです。彼から皆様に謝罪と経緯の説明を行ってもらいますので、お静かに聞いて頂けると幸甚です。どうか宜しくお願い致します」  村人はなんぞや? と、いうような表情をしているが心無しか聴く姿勢には入っているようだ。上手くいくといいけど。 「ナリユキ・タテワキにご紹介を預かった我が名は、ランベリオン・カーネルだ。皆に謝罪をしなければならないことがある。我は人型化(ヒューマノイド)になっているワイバーンの王、ジェネラル・ワイバーンである。故にこの村を襲ったワイバーン達の長であり、責任者である。甚大な被害を出してしまって本当に申し訳ない。そして、弁明をさせてほしい。この村を襲ったのは本意ではなく、洗脳されて襲ったということである。本当に申し訳ない」  村人の様子を見ると拳を握っている者もいれば、複雑な表情をしている者もいる。ただ共通しているのは皆訊く姿勢が崩れていないこと。アンガーマネジメントの天才が集まっているのか、俺の発言が効果出たのか正直分からん! 「洗脳されたことについては、レファレンス王国に訪れたときの事だ。何故ワイバーンが呼ばれる? と思った者もいるかもしれないが、前提として我は☆3つの勲章をを持っている」  お、ザワザワしだしたな。本当に凄いんだな勲章って。
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