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始めての空の旅という事だが、まあこれが快適なんだわ。ミクちゃんはミクちゃんで、俺の腰に腕を回しているし最高。まあ、落ちないようにしているだけなんだけどね。
「それにしても今日中に終わるとは思っていなかったぞ。ナリユキ殿は仕事が早いな」
「だろ? でも、あっちの世界じゃ早く終わらせて、数字も上がっている状態でも、早く帰っているの怒られていたからな。理不尽だよ本当に」
「それ聞くと、私、就職してもすぐに辞めていたような気がします。動画配信でも収益は生きていく分くらいは余裕であったので」
「まあ、今はそんなことをする必要ないからな」
「ですね! 存分に楽しんでやるんだ! って誓いましたから」
「凄い意気込みだな」
「勿論ですとも」
「そろそろ着くぞ」
「あそこに見える山脈か?」
「そうだ」
「すげーな。標高どれくらいなんだ?」
「5,000m程だ」
「凄いですね」
「そうだな」
神々しいまでの悠々と聳え立つ山々。そして今俺達の眼下に見えるのは、マーズベル森林。そして、山脈の手前にはマーズベル湖と呼ばれる湖があるのだが、恐らく琵琶湖くらいはある。でもまあ、琵琶湖と違うのは、誰にも汚されていない、CGかよ! って言いたくなるくらい綺麗な水色の湖。
「マジでここ俺達の国にしてもいいのかよ」
「本当に凄いですね」
「山脈もそうだし、この湖や森を開拓してくれ全然良い。この辺りはどの国の管轄でもないのだ。これだけ綺麗なのも魔物が強すぎるから、この自然を保てている」
「ここまで綺麗となんか申し訳ないんだけど」
「問題ない。さて、山脈とは言ったが、我等の棲み処にガッツリ行っても、標高が高いので住みづらいだろう。どの辺りに降りる?」
「できるだけ湖の近くがいいな。あの辺にしよう」
「解った。しっかり掴まっていてくれ」
ランベリオンにしっかり掴まる。ミクちゃんは天使の翼を使い、ランベリオンの後についてきた。
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