2465人が本棚に入れています
本棚に追加
それにしても、まあまさに王都って感じだ。10mの道幅で両脇ではアクセサリー、武具、食べ物などを売っていて、人の多さは秋葉原くらいかな? 流石に渋谷とかほどでは無いが賑わっている。馬車が行き交ったりしているから、ゲーム好きの俺としても興奮する。
「いいですね! まさに! って感じで!」
「だな! ランベリオン、こっからは近いのか?」
「そうだ。あと1km先くらいにある」
「OK。あと気になったんだけど、ランベリオンって英雄だったんだな。なんか周りザワザワしているし」
「ですね。めちゃくちゃ見られていて恥ずかしいんですけど」
そう――ランベリオンと一緒にいることで町民の視線を凄く感じるのだ。ランベリオン・カーネルという名前が伊達じゃないことは、この時点でやっと理解できた。このコメディアンワイバーンはめちゃくちゃ人気者だ。なんか知り合いの人いるだろ? って聞いた俺がちょい恥ずかしいんだけど。
「まあ我は10年前にこの国が魔族に襲われていたときに、王国の兵力として加勢したからな。それであろう」
「意外と謙虚なのな。もっと威張るかと思っていた」
「それ、我の印象酷くないか?」
「ランベリオンさんの☆3つって本当に凄いんですね」
「ミク殿は男を悦ばすのが巧いな。そういうのはアザトースって言うんだぞ?」
「ナリユキさん。私、ランベリオンさんの事褒めたのに、神話に出てきそうな名前であざといってディスられました。ぴえん」
「わ、ワイバーンジョークだ」
「テメェ、ワイバーンジョークって言いたいだけだろ。それにぴえんって言っているから安心しな」
「ぴえんって何だ?」
「ヒューマンジョークだ」
どこが面白かったのか分からないが、二人はクスクスと笑ってくれているので結果オーライ。
「真顔の破壊力――」
ミクちゃんはそう言ってくれたので、真顔で言ったのがどうやら面白かったらしい。
そんなこんなやっているうちにギルドへと辿り着いた。
最初のコメントを投稿しよう!