(二)

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 そして午後六時頃までゲレンデで滑った後、私とこの男は部屋で食事をした。地元で採れた山菜や川魚を使った料理だった。  「仕事で忙しい」といつも言っているこの男も、来るまでに時間がかかったものの、久しぶりのスノーボードと温泉、そして料理を楽しみ、「ゆっくりできた」とリラックスしているようだった。この男の仕事は普段からプレッシャーが大きいので、こういう息抜きできると、本当にホッとできるらしい。おなかがふくれると、私がまだ食事を続けているにも関わらず、その場で仰向けに寝転んでしまった。 (続く)
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