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「…まさか今の時代まで呪いみたいに続くだなんて考えてもいなかったけどね~。」
最後はもう明るい、最初会った時の彼女のお母さんに戻っていた。
「それは…」
俺は有限言語制度の始まりを悟った。
彼女のお母さんは明るい声で言った。
「だから私たちの家系はたくさんガーベラを育てるようにしているのよ。感謝の気持ちを決して忘れず、犯した罪をみんなで償っていけるように。
娘にも感謝の気持ちを忘れないように、礼儀正しく育てて来たわ。まだまだ子供だけどね~。
あの子をよろしくね。」
お母さんは「ふふっ」と恥ずかしそうに、でも嬉しそうに笑った。
ああ、やっぱり親子だなって思った。お母さんの笑い方は彼女そっくりなのだ。
一瞬で周りに光を与えるような、パッと明かりをつけるような感じ。
「次は娘さんと…ちゃんとご挨拶に伺わせていただきます。」
俺は相変わらずがちがちなまま、そう言った。
彼女のお母さんは「頑張って」って笑顔で見送ってくれた。
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