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俺たちの世界には「有限言語制度」が存在する。
簡単に言えば言葉の使用回数を制限するルールのことだ。
人を傷付ける言葉は有限数(使用可能回数)が0に設定されている。
そして「ありがとう」という言葉も3回と厳しく設定された。
こんなにも有限数が少ない言葉は稀である。
なぜ「ありがとう」がこんなにも厳しいのかほとんどの人は知らないと思う。
政治家の中でもこの制度について極秘情報を知っている人はほんのわずかだ。
ちなみに俺はそのわずかに入っている。
理由は、小学校からの友人が正にそのごくわずかな政治家家系だったからだ。
あいつのご両親には家族のようによくしてもらって、普通の人が知らないようなこともいろいろ教えてくれた。
「ありがとう」が制限された理由も。
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