好きだ

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好きだ

 目を覚ました俺はすぐに腹が鳴って急激な空腹を訴える。 「とりあえずポトフは作ってあるからすぐ食べられるぞ?」  笑いながら俺の額にキスを落として創介はカーテンを開けた。  一気に明るくなって手の甲で目を隠す。 「……今、何時?」  出した声はあり得ないほど掠れていてヒドかった。 「ヤベぇな、声」 「お前のせいだろ」  睨んでやると創介は笑って誤魔化す。  ベッドの端に腰掛けて抱き寄せられて俺はそのままそっと目を閉じた。  身体がめちゃくちゃダルい。でも、そのダルさが心地よくも思うから困ったもんだ。 「よっ」  何を思ったのか抱え上げられて創介と向かい合ってそのまま跨ぐような格好になる。 「え?何!?」  びっくりしている俺の反応を見て創介はにこにこと笑った。 「……離したくねぇ」  ギュッと抱き締められて俺も笑いながらその明るい茶色の髪を撫でて抱き締める。 「離さねぇんだろ?てか、離されても困る」 「お前……マジで何なの?」  顔を上げた創介の顔がちょっと赤くて……でも、その背中にあった手が降りてきて後孔をぐにぐにと押してきて跳ね上がった。 「おまっ!!」 「またしたい」  創介がちょっと上目遣いで見上げてくる。 「ヤダよ!飯!腹減った!もームリっ!!声ヤバいのわかんだろ!!」  俺は創介を跨いだままバタバタと暴れ……る元気もなくてバシバシとその背中を叩いた。
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