毒入りチョコレート2粒

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しかし、満と付き合い始めてからみっちょんは変わってしまった。なぜか口を効いてくれないし、時々は俺を睨んでくるようなった。満と付き合って意地悪な性格が伝染したのかもしれない。 人間って恐ろしい。『付き合う』人間は選ばなければいけない。 「でもみっちょんとは別れたんじゃないの?みんなが噂していたよ」 「気になる?」 「別に気にならない」 満はムカっとしたようだった。 「みっちょんから貰ったチョコを俺と食うか、かのちゃんから貰ったチョコを俺と食うか、選びな」 「どっちもいやだよ」「駄目だ選んで」「いやだ」満は少し黙った。それから作戦を変えて、今度は少し甘えるような声を出した。「ね、お願いだから選んで」 いつもは意地悪なのに、たまにこんな子犬みたいな声を出されると、単純だから『かわいいかも』と騙されてしまう。 「じゃあ、みっちょんから貰ったやつを一緒に食べる」 満はリボンを解いてチョコレートを取り出した。 渡されたチョコは手作り感満載の『一回溶かしてから固めたチョコ』そのものだった。
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