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潔癖症としてはちょっと食べるのがいやだなあ。みっちょんにも申し訳ないし。でもかのちゃんから貰ったチョコを奪われるわけにはいかない。
俺は目をつぶってぽいっと口に放り込んだ。強いベリーの香りがした。
傍らの満を見ると、なぜか笑っていた。
「なんか変な味がする」
「変な味?」
「洗剤みたいな味がする」
そう言い終わる前に俺は人間の本能からチョコレートを吐き出していた。
「園、大丈夫?」
満が俺の背中をさすった。
吐き気が止まらなくて頭がクラクラした。
毒だ。きっと俺は死ぬんだ。
毒入りチョコレートで死ぬんだ。
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