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「くっそ暑いし、くっそ怠いわ、このステージ」
(だなっ! まぁ俺っちは暑くないし、怠くもないけどな!)
俺が愚痴をこぼしながら進んでいると、相変わらずトンズラがその相手をしてくれる。
正直、一人だけでこの砂漠を進むのはかなりしんどい。
そんな中、こうやって話し相手がいるだけ大分マシだった。
ーーとはいえ
「ずるくね? ちょっとトンズラ、俺と代ろうぜ。俺が一時的にステボになるからさ」
実際に炎天下の中歩く俺と、ステボの中にいるトンズラ。
その辛さまでは流石に共有できるはずもない。
(できる訳ないっぺ! 仮にできたとしたら、俺っち何するかわからないっちゃよ)
確かにトンズラと代われたら、何をするかわからないな。
主に、仲間とすれ違い様にセクハラをしたり、我慢できなくてオアシスで発射したりと、想像するだけで怖い。
そんなくだらない会話をしながら進んでいると、遠くにあるものが見えてきた。
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